電波調査



光回線エリア外にインターネットを引く

とある山間部のお客様で光回線のエリア外にインターネット回線を引いた事例です。
現事務所から離れた場所に事務所(営業所)を建設中で、そこにインターネットを引きたいとご相談がありました。

インターネットが引けない

しかし、よく話を伺っていくと、NTTやケーブルテレビなどにインターネットの引き込みを依頼したが、どこのISP(インターネットサービスプロバイダ)も「該当の箇所はエリア外です。」と断られたそうです。
このインターネット時代に、事務所にインターネットが無いとは致命的です。
光回線網から少し離れた程度であれば、お金を払えば引いてくれる事も(結構高額ですが・・・)あるのですが、今回ばかりはどうやっても難しそうです。
私たちも、お客様とは別のルート(NTTやケーブルテレビ)にて問い合わせをし、様々な方法を試み、事実確認しましたが無理でした。

インターネットが引けない場合の対応

そこで候補に上がったのが携帯キャリアか衛星通信を使った通信方法でした。
衛星通信は通信速度も遅く、費用が高額になりすぎる為、検討外。
携帯キャリアを使った通信での検討となりました。

しかし、ここでもう一つ問題が発生。
事務所は山間にあり、事務所建設予定地は、携帯キャリアの回線でも圏外・もしくはアンテナ一本…
大手3社とも同じ状況。
これではインターネットどころではありません。

ここから携帯電波はどこにあるのか?と言う電波調査が始まります。

山間部で電波調査を実施

近隣の土地の持ち主や国土交通省の許可を得て、近くの山を上り、電波調査を実施。(この時点で山間部は開発中の為、結構な山道です)
大手3キャリアの中で、一番受信環境の良い会社を選定。

結果、想定していたよりも、事務所近くで電波を受信できる事が判明しました。

電波を受信できる環境があるとわかればこっちのもの。
後は、従来通りネットワークの設計をするのみ。

システム要件

  • 現事務所と新事務所をVPNで接続
  • 発注システムのデータやりとり
  • SCANデータ、FAXデータの共有
  • 新事務所を現事務所と同じネットワーク環境
上記を満たすネットワークを構築しました。

気を使ったところ

電波受信点が山の中腹にあると言う事で、落雷の心配がありました。
そこで、電源部と通信部にそれぞれサージ保護デバイス(SPD)を設け、万が一の落雷でシステムがダウンする事がない様に施工しました。



2022年10月06日