平成の初め頃、音響映像メーカーであったパイオニアが全額出資した「ボディソニック株式会社」という会社があった。
音楽の低音域を振動に変え、直接体感できることで、低域の心地良さを感じながら、α波によるリラクゼーションが得られるシステム機器を開発・販売した会社である。
岡山にもショールーム付きの営業所が出来、お付き合いすることになった。
体で音を聴くという体感音響
ショールームには、α波を誘導する各種ボディソニックチェアや90cm角程度の床置きパネルなどが展示してあり、ショールームの床自体も、ボディソニック仕様になっていた。JBLのスピーカーと共に映画のデモンストレーションを行っていた。大型スクリーンと大音響、床からの体感音響にすっかり没入した経験を思い出す。
体感音響のための床下取付振動ユニット(トランスデューサー)は、映像や音響に比べ動作に若干の遅延が発生するため、映像・音響とのマッチングのためのディレイユニットが組み込まれている事に興味を持った記憶がある。
余談だが、ジュリアナ東京のステージ床にも埋め込まれ、ノリノリのリズム感に貢献していたとか。
地方でも、エアロビクスダンススタジオの床工事の応援や温泉旅館へ営業を掛けに行った事も思い出される。
あるリゾートホテルのラウンジでボディソニックパネルをステージに置いてデモさせて頂いた際は、総支配人自らマイクを持ってパネルに上がり、カラオケを続けて2曲も歌い、即導入したことは今でも非常に印象深い。
ボディソニックを椅子に内蔵したボディソニックチェア
また、α波を誘導するタイプの光フィードバック機能付きボディソニックチェアなどは、高価なこともあり弊社からの販売は残念ながら1台もなかった。
ただ、同じ頃ベッドパッド型のボディソニックがレジャーホテルでブームになり、USENなどと連動する作業やメンテナンスの仕事はあった。
現在ホテルでこの様なベッドパッドを見かけることは皆無である。
ただ、同じ頃ベッドパッド型のボディソニックがレジャーホテルでブームになり、USENなどと連動する作業やメンテナンスの仕事はあった。
現在ホテルでこの様なベッドパッドを見かけることは皆無である。
当時のメーカーカタログから引用
6種類の振動パターンが組み込まれているタイプで、疲れて横たわると吸い込まれるように寝落ちしてしまう。
目覚めの際は、頭を活性化させるパターンを利用すると、すっきり起きられる。
現在この商品がないのは残念で寂しい。