今時の超多機能ベッドパネル

弊社では最新仕様のベッドパネルを複数のレジャーホテルに納入した。
今まで何処にも無い物を納めるのは喜びではあるが、実際はそれ以上に色んな面で苦しんだ。
基本仕様はAndroidOSを端末とし、ステレオデジタルアンプとFMチューナーを内蔵したBGM機能。更にはPWM調光基板と位相調光基板を並装して、あらゆる照明器具に対応できる多機能コントローラーで構成されている。
Androidタッチパネルと言うことは、インターフェイスを介してエアコンのコントロールから目覚まし時計機能など、画面構成とデザインはプログラム次第で自由になる。

LEDの閾値とオーナーの要望

実はシティホテル向けのタッチパネルは既に他社の納入事例があり、あるオーナーから視察に行ってチェックしてきて欲しいと言われ、東京までわざわざ宿泊しに行って来た。
レジャーホテルの仕様とは違い随分シンプルな構成だが、サーバーで一元管理されていた。
レジャーホテルのオーナーからは様々な要求が出てきたが、一番苦心したのはやはりLEDの調光である。
一般のLED照明の場合は、ある程度絞るとあかりが消える。これを閾値(シキイチ)という。
こうした現象が当たり前であるが、オーナーは頑として認めない。
漆黒の闇の中にかすかなあかりが点くようにならないとダメだという。
これまでレジャーホテルオーナーの無理難題の要求には慣れているが、今回の要求は我々を大いに苦しめた。
暗くなるにつれタッチスイッチのステップを細かく刻み、何とか及第点を頂く事が出来た。
全灯・全消・チェックイン時に照明モードの他に、いくつかのモード設定をしたが、消灯時タッチパネルのあかりが邪魔しないよう、うっすら確認出来る程度の画面にした。
勿論タッチすれば、通常のタッチ画面になる。
極めつけは、電動ロールカーテンの操作や、せり上がりの大型テレビの操作など、至れり尽くせりの機能を盛り込んだ事だ。
その度にプログラムの追加開発が発生し、打合せ時間と追加費用に苦しめられた。

レジャーホテルならではの仕様にも対応

画面の大きさ、画面デザインの自由度と機能の拡張性が良いことから、無理難題の注文を何処まで聞き入れるか、悩ましいベッドパネルとなった。
本来であれば、一般のタブレットのように室内を自由に持ち運びできる仕様にしたかったが、レジャーホテルではいたずら防止の観点から、モニターは金属製の専用ケースに納め、回転はするが、ナイトテーブルから取り外せない仕様とした。
専用ケースも指紋などが目立たない特殊な塗装を指示したため、高級感は出たものの塗装予算が倍以上掛かってしまった。
初期型はオーナーの要望を取り入れて、専用ケースにUSB急速充電の端子も付けたが、次期モデルからは割愛した。
レジャーホテルの場合、ナイトテーブルのトップが石材の部屋もあり、配線を下へ抜き、尚且つ回転させるなど、難儀な施工もこなしていった苦労話も尽きない。

ベッドパネルの今後

今時の高級シティホテルでは、タブレットによる様々な制御やサービス提供に貸し出し提供され活躍していると聞く。
レジャーホテルにおいて、これ程のベッドパネルを要求するホテルオーナーがどれほどいるか分らないが、シンプルなスイッチパネルと二極化する中で、今後どの様に発展していくか楽しみである。



2021年3月11日 | カテゴリー よもやま話